劇団こふく劇場 第14回公演


25年目のホームドラマ。

姉の夫はひとり暮らし

そんな義兄のすすめで30歳を前に独り身のわたしは

お見合いをすることになった…

 

劇作家として、三浦基(地点)、中島諒人(鳥の劇場)、神里雄大(岡崎藝術座)ら様々な演出家とタッグを組み、一方で宮崎県立芸術劇場演劇ディレクターとして、古典作品の演出も続けてきた永山智行率いる劇団こふく劇場が、25年目の今年、語りの手法を手がかりに、歌謡曲やポップスの断片に彩られたホームドラマに挑みます。

 

【三重公演の感想をいただきました。】

柴幸男(劇作家・演出家・ままごと主宰)

――たまげた。こふく劇場の『ただいま』を見て僕は心底、幸福にたまげてしまった。というわけで、たまげた理由をここに列挙します。まず戯曲に練りこまれたポエジー。作品を貫通する暖かで冷静な目線。ストイックで優しい演出。絶妙な音響、照明。斬新で趣ある舞台美術。宮崎弁の心地よさ。こふく劇場が過ごしてきた時間。まだまだ日本には新しくて懐かしいものがあるという希望。でも、なんだかんだ言って、一番強く思うのは、とにかく俳優の顔がよかったなぁってことです。

鳴海康平津あけぼの座 芸術監督/第七劇場 演出家)

――ある日、何かが消えてしまって、それと一緒に自分の一部も失われてしまったような体験。こふく劇場「ただいま」ではこの体験のいくつかが編まれている。そういう誰にでも大なり小なり経験ある体験があたたかく丁寧に描かれている。作品の登場人物と同様に、この喪失感は多くの場合、自分ではどうしようもない、もしくは理解しようがない原因だったりするのに、ふとした瞬間に自分にはどうにかできたかもしれないという錯覚に陥り、ほどなくしてやはり自分の一部と一緒にそれは永遠に失われてしまったのだという結論を出すことになる。そして永遠に失われてしまった空白を片手に抱えて日々を暮らしていく方法をどうにかこうにか身につけたころ、いつの間にかもう片方の手には、失われた空白と同じくらいの重さの失いたくないと願う何かを抱えていることに気がつく。そのとき、ひとが何か言葉にするとしたら何が言えるのだろう。それはきっと祈りにも似た「ただいま」という言葉がふさわしいと、この作品が教えてくれた気がする。

 

主催:劇団こふく劇場

助成:芸術文化振興基金

 25周年全国ツアー 


【チケット料金/全公演共通】

一般  ¥2,500 (当日¥3,000)

ペア  ¥4,000 (前売・予約のみ)

U‐25割 ¥1,000 (前売・当日ともに)

やさい割 ¥2,000 (前売・予約のみ)

*U-25 割は 25 才以下の方ならどなたでも適用されます。

 チケット精算時に 25 才以下であることを証明するものをご提示ください。

*やさい割は、ご家庭で収穫された野菜を上演日にご持参くださると500 円引きとなります。


News!

【アフタートークゲスト(松山公演・東京公演)決定!】

以下の各回終演後にアフタートークを行います。

12月6日(日)

☆アフタートーク「まちに劇場があるって・・・」  

ゲスト:鈴木美恵子(NPO法人シアターネットワークえひめ)×永山智行

12月20日(日)

☆アフタートーク「宮崎と演劇って・・・」

ゲスト:吉田小夏(劇作家・演出家/青☆組)×日髙啓介(俳優/FUKAI PRODUCE 羽衣)×永山智行

12月21日(月)

☆アフタートーク「こふく劇場って・・・」

ゲスト:大堀久美子(演劇ライター)×永山智行